気持ちが折れない禅の習慣

今夜の名言

自分が「これをやる」と決めたら、ブレないこと、余所見をしないこと、余計なことを考えないことです。それがコツコツつづけていく、唯一のコツといっていいでしょう。

『気持ちが折れない禅の習慣』(枡野俊明/住職・園庭デザイナー)

何かを始めようと思っても、続けられずに挫折してしまうことはありませんか? 運動習慣、早起き、英会話、ダイエット……。最初はやる気があったのに、しだいにモチベーションが下がってきて、いつのまにか断念している。

『気持ちが折れない禅の習慣』の著者・枡野俊明さんは、続けられない原因は「考えることにある」と説明しています。

「この方法は効果があるのだろうか」「自分に合っていないのでは?」など、考え始めると継続するのが難しくなります。たくさんの情報が溢れるなか、迷いがあれば、確信をもって続けるのは困難。効果があらわれる前にやめてしまうでしょう。

「吾道一以貫之(わがみちはいちをもってこれをつらぬく)」という禅語があります。自分があゆむ道は、一貫しているのがいい、という意味だそうです。

おぼろ月

よそ見をしないこと。余計なことを考えない! 淡々と同じことを繰り返して、習慣がつくられていくんですね。

今日はこの本の中から、折れない心をつくる禅の習慣をお伝えしていきます。背筋がピンっとする言葉がたくさん紹介されているので、興味を持った方はぜひ、本書を手に取ってみてくださいね。

ただちに行動するのが禅の在り様

禅の発想はとてもシンプルです。行動しないうちに、先先を考えるから、動けなくなるのです。行動した結果が思うにまかせないものであってもいいではありませんか。

「即今、当処、自己」(そっこん、とうしょ、じこ)という禅の言葉があるそうです。たったいま、その瞬間に、自分がいるその場所で、自分ができることをしていく。

どんな状況でも、今、行動に起こせることはあります。あれこれと考えるのではなく、まずは一歩一歩と進んでいくことが大事なんですね。

行動して結果がでる。そして軌道修正をしながら、また行動する。その繰り返しで目標を達成したり、成長したりできる。目の前のことを、ただ一生懸命にやること、それだけでいい。

おぼろ月

確かに心に迷いがあるときって、過去か未来のことを考えていますよね。目の前のことに集中してると、迷いが消えていると気づきます

視野を広げて一芸をもつ

自信をつけるのはそれほど難しいことではない、とわたしは考えています。何か一つ、人より抜きん出るものをつくればいい。秀でた“一芸”をもてばいいのです。

「これだけは誰にも負けない」との確信がもてれば、自分に自信がもてるようになります。でも、自分には抜きん出る何かなんてない……と思う人も多いでしょう。

枡野俊明さんは、視野を広げれば一芸をもつことは十分にできる、と伝えています。たとえば、相手とのコンタクトを密にとる、心を込めてお茶を淹れる、朝早くに出社するなど。今すぐにできることがあります。

興味深い仏教のお話も紹介されていました。お釈迦様の弟子・周利槃特(しゅりはんどく)は、周りの弟子たちにバカにされていました。「弟子をやめたい」と告げた彼に、お釈迦様は「おまえのいちばん好きなことはなんだね」と尋ねます。

「掃除が大好きです」と答えた槃特に、「それでは、その大好きな掃除をしなさい。そして“塵を払い、垢を除かん”と唱えなさい」と伝えました。ひたむきに掃除をつづけていると、周りの弟子たちの見る目が変わり、尊敬されるようになったそうです。

おぼろ月

掃除という一芸に徹することで、揺るがぬ自信をつけた……。わたしにも何か身近なことで「これだけは!」というものがあるかも!?

気持ちを切り替える掃除

禅では掃除を次にように捉えています。心の塵や埃を払い、磨くものである。

掃除を一芸にする弟子のお話にもあったように、禅の世界では掃除を大切に扱っています。禅寺の修行にしても、朝の掃除は欠かせない日課になっていますね。一心不乱に掃除をする姿はとても清々しく、自分も目の前のことに集中しようと思わせてくれます。

落ち込んでいる状態というのは、心に塵や埃が覆っているのと同じです。心を浄化するために、身体を使い、ていねいに掃除をするといいですね。

おぼろ月

部屋がきれいになると、心も晴れやかになります。モヤモヤしたときは掃除!やってみようっ♪

この本では、心が折れそうになったとき気持ちを切り替えるヒントが語られていました。わたしの場合、悶々としたときは読書をすることが多いです。

「本を読む気にもなれない」という日もありますが、最初の数行を読み進めると、何かしら問題解決のヒントを得られることがあります

心が疲れたときは、掃除でも読書でも、没頭できることがあるといいですね。最後までよんでいただき、ありがとうございました。

◆参考文献
『気持ちが折れない禅の習慣』(枡野俊明・ますのしゅんみょう)

◆著者について
曹洞宗徳雄山建功寺住職、庭園デザイナー、多摩美術大学環境デザイン学科教授。大学卒業後、曹洞宗大本山總持寺で修行。「禅の庭」の創作活動によって、国内外から高い評価を得る。芸術選奨文部大臣新人賞を庭園デザイナーとして初受賞。ドイツ連邦共和国功労勲章功労十字小綬章を受章。2006年『ニューズウィーク』日本版にて、「世界が尊敬する日本人100人」に選出される。庭園デザイナーとしての主な作品に、カナダ大使館、セルリアンタワー東急ホテル庭園など。著書に『幸運は、必ず朝に訪れる。』(秀和システム)、『禅が教えてくれる美しい人をつくる「所作」の基本』(幻冬舎)、「心配事の9割は起こらない』(三笠書房)、『寂しさや不安を癒す人生のくすり箱』( KADOKAWA/中経出版)、『生きるのがラクになる椅子坐禅』(小学館)、『50代を上手に生きる禅の知恵』(PHP研究所)などがある。




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